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リバスキュラーバイオ株式会社

リバスキュラーバイオ株式会社

採択に向けて、応募申請時に工夫したことは何ですか?

Holowayチームメンバー写真

代表取締役CEO 大森 一生 氏

弊社は起動の1期にも応募し、ファイナリストには残ったものの不採択でした。当時はまだ設立2年目に入ったばかりということもあり、技術面のアピールに重点を置いていて、ビジネス面の計画に具体性が欠けていました。

その反省も生かし、今回は技術面からビジネス面へのストーリー展開を意識し、事業の実現に必要なパートナーや臨床試験の計画なども具体的に盛り込むようにしました。また、この1年間で参加したアクセラレーションなどの経験を基に、審査でアピールポイントとなる事業戦略をブラッシュアップ。それらが奏功し、二次審査のプレゼンテーションでは審査員からの質疑もほぼ想定どおりで、効果的に答えることができたと思います。

ハンズオン支援で得られた具体的な成果を教えてください。

最大の成果はAMEDの補助金が獲得できたことです。ちょうど起動の採択後に公募が始まり、弊社としても最優先で獲得したいと最初に相談しました。金額の大きい補助金なので申請に必要な作業も多く、社内のリソースだけで準備するのは困難でした。その作業をスケジューリングから作成指導、提出前のチェックまでサポートいただき、支援がなければ獲得は不可能だったと思います。

知財の専門家を紹介いただけたのも大きな成果です。弊社の領域にマッチした専門家とつながることができ、顧問契約を結ぶ方向で話を進めています。これまでも知財戦略について検討は重ねてきましたが、グローバル展開を前提とした戦略の再構築をする良い機会となりました。

その他、パートナー企業である三井住友海上火災保険とのアライアンスに向けた協議や、海外進出の動きを加速するネットワーキング、AMED獲得に伴う資本政策の再検討へのメンタリングなど、幅広い成果を得ることができました。

「起動」のプログラム全体への感想を教えてください。

ここまでスタートアップファーストな支援プログラムは珍しいと思います。過去に参加してきたプログラムと比較しても、資金の自由度の高さやスタートアップ側のニーズへのきめ細かな対応などの面で、設計がすぐれていると感じます。

何より、アドバイスだけでなく実際に手を動かしてサポートしてくれる点には、本当に感謝しています。支援プログラムを受けるにあたり、人的コストが必要なケースも多いのですが、起動は最小限の労力でメリットを生んでくれるプログラムだと実感しています。

応募を検討しているスタートアップへメッセージをお願いします。

起動は、採択されれば最小限のコストで最大限のメリットを生んでくれるプログラムですが、不採択でも得るものはあります。弊社は2回目の挑戦で採択されましたが、1回目に不採択になったときの経験が大きく生かされています。ファイナリストに残れば、審査員の方から有益なフィードバックを受けることができるため、積極的にエントリーすることをおすすめします。

担当コーディネーターより

同社は、世界で初めて発見した“血管特有の幹細胞”である血管内皮幹細胞により生体内の血管新生を担い、その移植により血管再生を可能とする独自技術を有しています。
起動期間中は大型補助金の獲得やパートナー企業との協業に加え、海外展開の道筋整理、資本政策の検討、及びサプライチェーン構築についても検討が大きく進みました。
今後、大阪・関西発の世界を代表する創薬スタートアップに飛躍されることを期待しています。