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リバーセル株式会社

リバーセル株式会社

採択に向けて、応募申請時に工夫したことは何ですか?

代表取締役社長 梶川 益紀 氏

弊社が開発している技術は専門性の高い部分も多く、サイエンス以外の分野の方に対しては説明が難しい側面もあります。そのため、インパクトは残しつつ、できるだけ分かりやすいワードを使って提案書を作成するように心がけました。

その効果は「起動」の採択にとどまらず、その後に他のピッチイベントなどに登壇した際に、専門外のオーディエンスから「分かりやすかった」と評価いただくことが増えました。

ハンズオン支援で得られた具体的な成果を教えてください。

特許調査について、これまでダイレクトに競合となる分野企業や案件しかチェックしてこなかったのですが、周辺技術も含めてより俯瞰的にリサーチするようアドバイスを受け、実際に特許調査を実施していただきました。その結果、今後のウォッチング対象を改めて整理することができ、特許戦略を考え直す良い機会となりました。

補助金申請に関してもサポートいただき、我々が伝えたいことと審査員の解釈のズレを事前に修正することができました。結果として神戸市の補助金に採択いただきました。

また、VCとのメンタリングで受けた資本政策についてのアドバイスも有益でした。VCは投資先のどのような側面を見ているかなど、VCの投資判断の背景や意図を知ることができ、今後の資金調達の方針がクリアになりました。さらには、これまで接点のなかったVCや企業のコネクションも生まれ、資金調達および共同研究の選択肢を増やすことができました。

個別の企業を紹介していただいたり、経済団体の主導プログラムにも参加させていただくなど、財界や共同研究先の候補となる企業との繋がりを作ることが出来たので、引き続き協議を進めています。

活動資金はどのように活用されましたか?

主にはピッチイベントに登壇したり、展示会に出展したりして、会社の露出を高めることに活用しました。スタートアップにとって認知度を高めることは大変重要ですが、このような活動に使える支援金は意外と少ないと思います。今回の支援金は、認知度を高めて事業を推進する活動に活用することができるため、事業面を主体に、有効に使うことができたと感じています。

応募を検討しているスタートアップへメッセージをお願いします。

「起動」のハンズオン支援は、こちらの困りごとに対して密にコンタクトを取ってくれる点が魅力で、他のプログラムとはポリシーの違いを感じました。スタートアップの支援プログラムに対して「何をしてくれるのかよく分からない」といって二の足を踏んでしまう方もいると思いますが、そのような先入観を捨てて積極的に応募されることをおすすめします。そして採択された暁には、使える支援はすべて活用し、事業を大きく推進していただきたいと思います。

担当コーディネーターより

同社においては、VC・事業会社の紹介、競合・市場情報の提供、資本政策の検討、VCメンターによる壁打ちを行ってきました。それにより資金調達先の候補が開拓されるとともに、今後その成約に向けた活動が明確となり、事業説明のブラッシュアップにつながりました。また、共同研究や事業連携先の機会を求めており、本事業の資金支援および事業リソースを活用したネットワークの提供により、新たな連携先候補の開拓に寄与することができました。今後、資金調達を行い、事業成長に向け着実にステップアップし、大きく発展されることを期待しています。