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株式会社ネオキュア
株式会社ネオキュア

事業内容
- 未熟児網膜症(ROP)の予測AIプログラム開発
- https://neocure.jp/
採択に向けて、応募申請時に工夫したことは何ですか?

弊社の技術シーズは、眼科医である創業メンバーが10年以上前からコツコツと積み上げてきた学術研究が土台になっています。応募時はまだ会社設立前で、事業化までの具体的なステップを描けていませんでした。一方で未熟児網膜症の現状や治療現場の課題など、伝えたいことは数多くあり、それらを応募資料や5分のプレゼンにまとめる上で情報の取捨選択が必要でした。
そこで私たちは「子どもを失明から守りたい」というストーリーをなるべくシンプルに作ることを意識しました。伝えるべき課題を重要なものだけに絞り、私たちのソリューションの意義を簡潔に理解していただけるようなプレゼン構成にしました。
ハンズオン支援で得られた具体的な成果を教えてください。
私たちは最終的に医療機器として承認された製品をマーケットに出そうと考えていますが、そのためにはバイタルデータの取得・分析からユーザーインターフェースの設計まで、いくつものステップを踏む必要があります。起動のハンズオン支援によって、そのロードマップを具体化できたのは非常に大きな成果でした。
法人設立の際には弁護士をはじめ士業の方をご紹介いただき、株主間契約などの書類作成において多大なるサポートを受けることができました。他にもINPITによる知財戦略へのアドバイスや、ネットワーキングにつながるピッチイベント等の情報提供を通じて事業の基盤づくりが進んだと感じています。
「起動」のプログラム全体への感想を教えてください。
起動は関西における「スタートアップの登竜門」といえるプログラムで、採択されることでモチベーションが大きく向上します。私たちも「これまでの研究が認められた」と実感し、チームの団結がより強固になりました。最大1,000万円という充実した活動資金も事業を進める上で大変有益ですが、採択されることで得られるステータスや、その先の認知拡大のインパクトも非常に大きいプログラムだと思います。
また、支援期間中に行われる2週間ごとのミーティングも非常に助かりました。定期的に壁打ちができ、事業計画を進めるための良いペースメーカーになってくれたと思います。
応募を検討しているスタートアップへメッセージをお願いします。
迷っている方は、力試しのつもりで応募してみてはいかがでしょうか。応募用に資料を作成し、審査を進めていく中で事業化に向けたビジョンがどんどんブラッシュアップされていきます。それだけでも得られるものは大きいので、あまり気負わず、気軽に応募することをおすすめします。
担当コーディネーターより
起動プログラムの実行をリードされた祖父江先生はシリアルアントレプレナーであり、フットワーク軽く実務感覚にも優れ、コーディネーターとしてこちらが学ぶことが多かったです。
今回は会社立ち上げに始まり、起動期間中での日本眼科AI学会での技術発表、500 GlobalのJ-StarX Silicon Valley Extended Programへの参加、MEDISOのアクセラレータプログラムMedTech BOOTへの採択決定、米国Mayo Clinic Platform_AccelerateのJ-StarX AI Medicalコースへの参加決定など、当初から海外展開を視野に入れて精力的にネットワーク開拓されている姿が印象的でした。
未熟児網膜症(ROP)の早期発見・治癒という社会的意義の高い課題解決に向け、これから事業として大いに飛躍していくことを期待しています。