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株式会社ミーバイオ

株式会社ミーバイオ

採択に向けて、応募申請時に工夫したことは何ですか?

代表取締役 早水 建祥 氏

専門的な技術についてすべて説明しようとするとキリがないので、それよりも将来的なビジョンの提示に力を入れました。ミーバイオの技術で実現できることは何か、カーボンニュートラル社会においてどのように役立つかをアピールすることで、審査員の方々に私たちの将来像に対して期待してもらったのだと思います。

ハンズオン支援で得られた具体的な成果を教えてください。

最大の成果は、関西の起業家を取り巻くコミュニティと接点ができたことです。ミーバイオは神奈川県を拠点としているため、関西エリアのインナーサークルに入るのは簡単ではありません。スタートアップが成長する上でさなざまなコミュニティとの接点は非常に重要ですが、「起動」では関西の財界の方々、大企業の担当者の方々、地域のキーパーソンや起業家仲間につないでいただけました。
また「起動」に応募した大きな目的のひとつに「大阪・関西万博」への出展があります。この点においても、関西エリアのコミュニティに入り込めたおかげで多くの有益な情報を得ることができ、大阪パビリオンのブース出展候補として採択いただくことにつながりました。

また「起動」のプログラムの中では、ビジネスモデルについてトップクラスのVCメンター、起業家メンターのメンタリング等を受けることができ、バイオものづくり産業における自社のポジショニングや研究シーズのビジネス化の解像度をあげることができました。その結果ピッチが磨かれ、そのほかのアクセラレーションプログラムにも入賞することができ、ミーバイオおよび光スイッチタンパク質の認知拡大につながったと思っています。

活動資金はどのように活用されましたか?

主には外部との研究開発費用に活用しました。この支援資金を得たおかげで、外部の研究機関と新たな共同研究を立ち上げることができ、次の補助金獲得というステップに進むための有益な座組やデータを獲得できました。「起動」の活動資金のおかげで、今後の事業展開の幅が広がる可能性が生まれました。

応募を検討しているスタートアップへメッセージをお願いします。

「起動」は手厚いハンズオン支援や支援金など魅力の多いプログラムですが、やはり関西のスタートアップ・エコシステムのコミュニティへの参画や、トップクラスのVC、起業家と接点ができることが最大のメリットだと思います。「起動」の事業の枠内の交流にとどまらず、経済団体や支援機関など他のプログラムへの参加や、単独ではアクセスし難い各社の代表クラスにもつながることができ、ネットワークの幅が大きく広がります。そのネットワーク&コミュニティへの「アクセス権」を、しっかりと活用するつもりで応募されることをおすすめします。

担当コーディネーターより

「バイオものづくり」産業は、カーボンニュートラルの文脈の中で、今後来る潮流として国も注目しており、世界でも大きな市場が見込まれる分野です。その中で同社の光スイッチタンパク質は、非常にユニークなコンセプトで、バイオものづくりの新たな生産技術として世界に広まることも期待されます。支援を通じて事業計画が定まり、万博出展という目標もできたことから、今後資金調達を経て、事業パートナーも開拓し、同社のつくる新たな生産技術が世に披露されることを期待しています。