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株式会社エンドファイト
株式会社エンドファイト

事業内容
- 土壌コア微生物技術を用いた「グリーン事業共創エコシステム」構想
- https://endo-phyte.com/
採択に向けて、応募申請時に工夫したことは何ですか?

弊社は茨城に研究拠点があるため、創業後は主に東日本エリアを中心に事業ネットワークを構築してきましたが、ちょうど関西圏での展開を模索している時期に起動を知りました。ノンエクイティの活動資金に加え、関西の事業会社とのネットワーキングが期待できる支援内容に魅力を感じ、応募しました。
過去の採択企業はヘルスケアとライフサイエンスの領域が中心でしたが、弊社は植物を主に扱う環境系のスタートアップです。応募にあたっては、その新規性を積極的にアピールしました。また、幸い大阪にある大学と以前から連携してきた経緯があったため、関西圏のプレーヤーとの具体的な協業実績を示せたことも良かったと思います。
ハンズオン支援で得られた具体的な成果を教えてください。
起動への採択当初から、関西圏の事業会社を巻き込んだ業界横断的なコンソーシアムを設立・運営する構想を持っていました。そのため伴走支援においても事業会社とのネットワーキングを重視していました。その中で特に有益だったのが関西ブリッジフォーラムへの参加で、弊社が連携を希望する事業会社の経営層と関係を築くことができました。
また、補助金の獲得も重要な成果のひとつです。アグリテック領域で活用できる補助事業が少ない中、それらの情報を網羅的に教えていただき、申請もサポートしていただいたことで採択に至りました。また、今後のエクイティ調達に向けた足がかりも築くことができました。これらの支援が奏功し、コンソーシアムの初期プロジェクトが順調に動き出そうとしています。
「起動」のプログラム全体への感想を教えてください。
起動の最大の魅力は自由度の高さです。他のプログラムでは採択企業に一律に課されるタスクにリソースを割かれてしまうケースもありますが、起動はスタートアップ側の意向に合わせた施策を柔軟に提供してくれます。事業資金の自由度も高く、弊社はちょうどコンソーシアム設立に向けて人的コストが必要なフェーズでしたが、このようなコストは補助金ではカバーできないため大変助かりました。
さらには私たちに寄り添う“ウェット”な関係性も魅力です。関西の経済界と強固なコミュニティを築き、それをスタートアップの支援に生かしていただけるのは本当に心強いと感じました。特に経営トップの方々とのウェットな関係づくりは他の支援プログラムでは難しく、起動ならではの強みだと思います。
応募を検討しているスタートアップへメッセージをお願いします。
ディープテックには「やってみないとわからない」という側面があり、研究や技術開発と並行して事業モデルを確立するのは本当に難しいことだと思います。エクイティで資金調達するにしても、決まった時間軸でリターンを約束するような事業計画を作るのは、不確定要素の多いディープテックにとってはハードルが高いものです。
その点、「起動」はノンエクイティの資金を使いながら事業の初期検証ができ、協力的なサポーター企業のエコシステムの中でリスクを最小限に抑えながらPoCができる支援プログラムです。この環境で最初の一歩を踏み出せるのは非常に大きなアドバンテージなので、しっかりとした初期検証が必要なスタートアップにはぜひ応募してほしいと思います。
採択された際は、将来的にIPOをめざすのか、M&Aの道を探るのか、あるいは別の事業モデルを検討するのかを精査するような視点で伴走支援を活用することをお勧めします。
担当コーディネーターより
DESというのは、植物のポテンシャルを自由に引き出せる夢のような菌です。エンドファイトは、その世界最大規模のライブラリーを保有しています。適用範囲は、物凄く広い。ただ、その適用範囲の広さが、ビジネスとして仕立て上げる際の悩みに繋がるのではないか。それが、私の最初の印象でした。
しかし、風岡社長と話をする中で、そんな印象は一瞬で吹き飛びました。風岡社長は、頭脳明晰、しかも、思考と行動が直結している。感情的に逡巡するところがなく、戦略的に、着実に、物事を進めていかれます。その様を見ていて、「この人でないと、このビジネスは形にできないし、この人なら形にできる。」と確信しました。
起動期間中、タスクフォースの立ち上げ、大手企業との協業、順調に話が進んでいます。また、大型の補助金も獲得されました。今後、エンドファイトの展開が更に加速することは、疑う余地がありません。一層の爆速成長を祈念しております。